お知らせ

歯みがきセミナーハイライト特集!!

先日、飼い主様向けの歯みがきセミナーを初開催いたしました。

ご参加いただいた方々ありがとうございました。楽しんでいただけたでしょうか?
今後も定期的に開催していきたいと思いますので、今回ご予定が合わなかった方々も次の機会にぜひご参加ください!

さて、今回のブログではそんな歯みがきセミナーのハイライトを皆様にお届けしたいと思います!

なぜ歯みがきが必要なの?

・犬・猫は唾液の組成から虫歯よりも「歯周病」が多くみられます。
・2歳以上の犬の80%以上、猫で70%以上の子たちが歯周病に罹っていると言われており、若い子でも身近な病気です。
・歯石の沈着スピードは人の約5倍!犬は約5日、猫は約7日で歯垢が歯石に変化します。
・歯垢を放置すると歯石が沈着し、歯周病に。悪化すると歯を支える歯槽骨がとけ、歯がボロボロ抜けます。

そうなる前に、歯みがきを頑張りましょう!

歯周病チェックリスト

・口臭
・歯肉が赤く腫れている
・歯みがきなどで歯肉からすぐに出血する
・口周りを触られるのを極端に嫌がる
・硬いものを食べなくなった、食べこぼしが多い
・口を気にしている
・くしゃみや濁った鼻水、鼻血がでる       
                               などなど

歯みがきの3つのお約束

・無理に押さえつけない
・少しできたらたくさんほめる。ご褒美(おやつ)を忘れずに。
無言でやらない。笑顔で楽しく歯みがき!

無言でやらない。これ、とても大切です。

わが子のためと思うとついつい力が入ってしまい、おさえつけて真顔でゴシゴシ、、、

そして、そんなときに『もう少し笑顔でやってみたら?』なんて声をかけようものなら

『じゃああなたがやりなさいよ!』

なんて言われてしまい、、、私にも心当たりがありますが💦

それはさておき、わんちゃん・ねこちゃんは飼い主様の表情をよく見ています。
一生懸命になるとついつい無口になりがちですが、なるべく笑顔で心に余裕がある時に行いましょう!

しつけの基本である、「待て」「お座り」ができると歯みがきトレーニングもしやすくなると思います。

そしてご褒美を忘れずに。
せっかく歯みがきしたのにいいの?と思われる飼い主様もいらっしゃるかと思いますが、いいんです!
まずは歯みがきを楽しいことと思ってもらうことが大事なので、ご褒美をあげつつできたらたくさんほめて皆さんのわんちゃん、ねこちゃんをその気にさせてあげましょう🐾

いざ、歯みがき!

STEP.1 歯みがき前の準備
いきなり歯ブラシで磨こうとしても、ほとんどの場合なかなかうまくいきません。
まずは口周りを触るところから始め、愛犬・愛猫とのコミュニケーションを取っていきましょう。
ここがとても肝心です。数カ月かかっても大丈夫です!焦らず根気よく、一歩一歩前進していきましょう!

①口の周りをなでる。リラックスしている時などになんとなくで構いません。

②もう少ししっかり口周りを触ってみましょう。片手でご褒美を見せながら、「待て」の合図。その状態で口周りを触らせてくれればOK.

③上唇をめくり、前歯や歯肉を触ってみましょう。最初は数秒で、慣れてきたら時間を長くしていきましょう。この時指にちゅーるやおいしい味の付いた歯みがきジェルを使用してもよいでしょう。

④さらに奥歯の方まで触ってみましょう。唇をタプタプさせたり楽しみながらやるのもいいですね!

⑤ガーゼや歯みがきシートを使って口のなかを触ってみましょう。最初は前歯の方から、こすらず触るだけで構いません。乾いたガーゼやシートを使う場合は、湿らせておくと刺激を和らげることができます。

⑥慣れてきたら、今度は軽くこすってみましょう。前歯の方から少しずつ奥歯の方へ移動していきましょう。

ここまでできれば歯みがき前の準備は完了です。準備だけでも結構長い工程ですよね。
基本は「待て」→「触る」→「ほめる、ご褒美」の繰り返しです。そして「笑顔」を忘れずに!

STEP.2 歯ブラシを使ってみがく

①上唇をめくり、まずは前歯の外側からみがいていきましょう。この時大事なのは歯ブラシをしっかり濡らすこと。お水でもいいですし、歯みがきジェルをつけていただくとより効果的です。
歯ブラシは歯に対して45度の角度で当て、歯と歯肉の間の歯垢をかきだすイメージでブラッシングしましょう。力を入れすぎないよう、歯ブラシの毛先が軽くしなるくらいの軽い力でみがきましょう。

②慣れてきたら徐々に奥歯の方へ移動していきましょう。特に、上顎の第4前臼歯(一番大きい奥歯)は汚れがつきやすいので、入念にみがきましょう。

③ここからは上級者編です。外側がみがけたら次は内側をみがいていきましょう。
お口を開けるときは上顎の犬歯の後ろ側を持つと開けやすく、噛まれにくくなります。

④上顎をやさしく持ちながら、歯ブラシを持っている方の手で下顎をやさしく開きます。
最初は前歯から、慣れてきたら徐々に奥歯の方へ移動していきましょう。

以上で歯みがきは終了です。
できれば毎日全部の歯をみがければベストですが、難しければ3~4日で全部みがくことを目標にしましょう。そして歯ブラシは使い続けているとだんだん毛先が広がってきますので、1カ月に1回を目安に交換しましょう。

いかがでしたか?
人と同様にわんちゃん、ねこちゃんにとっても大事なデンタルケア。わかってはいてもなかなか上手くいかないのが実情だと思います。実際にすみずみまできれいにみがける子の方が少ないと思います。

覚えておいていただきたいのは、歯みがきが上手くできなかったとしても「うちの子はわるい子なのかな」と落ち込む必要は全くないということ。

歯みがきが難しければ、他のデンタルケアを試してみればいいのです。

その子に合ったデンタルケアを飼い主様と一緒に探していければと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事をきっかけに、少しでも歯みがきやデンタルケアに興味を持っていただければ幸いです。